プログラミングの魔導書 / Vol.1 Construct the World, C++
C++闇の軍団様より
プログラミングの魔導書 〜Programmers' Grimoire〜 Vol.1 「Construct the World, C++」
献本感謝!
層圏トポス勉強会の広告を載させてもらった上に本まで送っていただきありがとうございます。
この本のタイトルと執筆者のリストを見たときに、献本してもらったのはいいけど素人の自分が読めるだろうか心配になったけど、全くの杞憂だった。
初心者でも分かるように丁寧に解説されていて非常に読みやすかった。
寄稿について
本書に寄稿する際の注意点は以下の通りです:
・プログラミングに関連する記事であること(数学などの話題でも歓迎いたします)
・記事の動機が明確であること
・同書の他記事について内部レビューを行い、また、著者自身も他記事の著者からのレビューを受け、指摘に対して誠実に対応すること
と書かれているように内部レビューがしっかり行われているからではないかと思う。文章を読んでると著者とlonggateの情熱が伝わってくる。
僕のプログラムの知識は学部時代にちょこっとC言語を習ったくらいと、phpとperlを趣味で弄ったくらいで、とても知っているというレベルじゃない。
江添 亮さんの「Bjarne Stroustrupへのインタビュー」と「C++の歴史」は読んでて面白かった。Bjarne StroustrupはC++の設計者で最初の実装者。インタビューも興味深かったけど、同じ著者の「C++の歴史」は更に面白かった。Bjarne Stroustrupは、学生時代に「分散コンピューティング環境を構築するソフトウェアの手法について」研究をしていて、そのシミュレータを書いた経験からC++を作ったとのこと。C++が現在シミュレーションをするのに良く使われている言語であるが、その起源がC++の誕生時にあったのに驚いたとともに、そうだろうなと思った。その他歴史についても、面白い記述があった。STLとメタプログラミングの始まりは面白かった。
ちなみにSTLのその後については、高橋 晶さんの「オーブンレンジクッキング」、メタプログラミングについては、digitalghostさんの「メタプログラミングノキワミ アッー!」に詳しい解説がある。
melponさんの「Chronoライブラリで考える型システム」は読んでいて勉強になった。例として距離のスケール変換に伴う型の変換をどう扱うべきかについて詳しい解説が書いてあった。というのも物理では、距離などの単位をどうするかは重要であるし、スケールが混在する系のシミュレーションを書くことは十分ありえることだからだ。最初にダメな例が紹介されていたが、おそらく僕はダメな例で書いてしまうだろう。melponさんの紹介しているChronoライブラリを使う方法は、とても便利でバクが出にくい方法だった。もし、僕がシミュレーションを書く機会があったら参考にしたいと思った。
次回は、「プログラム言語の進化」とのことですが、今から非常に楽しみです。
hirataraさんのレビュー
プログラミングの魔導書 / Vol.1 Construct the World, C++ - 北海道苫小牧市出身の初老PGが書くブログ