デスマーチ
日曜日に帰宅する際に家の鍵を大学に置き忘れた。深夜12時で家までは歩いて30分かかる。
そこで、自分を励ます為にこう思うことにした。
「そうそう、ちょうどマラソンをしたかったところなんだ。」
ダッシュで坂を駆け上がる。しばらくしたら、眠くなってきた。
それもそのはず、土曜日の深夜3時半に研究室に行ったので、もう24時間以上起きている。
走るどころじゃなくなり、ふらふらになりながら深夜の街を徘徊した。
こんな言葉が脳裏をよぎった。
もう、駄目かも。
なんとか誰もいない研究室にたどり着き、鍵を手に入れた。
あぁ、こんなところに鍵が‥
鍵を握りしめ、研究室を出た。
帰らなければ!!
ふらふらになりながら、家路についた。
「マラソンをしたかったんだぁ。」
そんなことを昔、言ったような気がする。
でも、今はただ眠りたい。
はるか昔の部活でのつらい練習のことを思い出した。
つらいのは今だけ、数時間後には過去になっている。
家の玄関の鍵を開けたら、それは過去になっていた。
おやすみ。