報告:第一回「層・圏・トポス 現代的集合像を求めて」勉強会
5月9日にやりました。
告知:第一回「層・圏・トポス 現代的集合像を求めて」勉強会 - hiroki_fの日記
11名の参加者がいて、1時半から8時過ぎまでみっちり読書しました。
圏の章のp45からp55まで読みました。
その後に、参加者8人で食事にいったのですけど、なぜか一人250円カンパしてくれたので、僕の食事代が浮きました。ごちそうさまでした。
圏は例をいろいろ考えると理解が深まってよいです。例としては集合を考えることが多いのですが、それだと圏論特有の概念が集合論に還元されて、理解が深まりません。
群も良いのですが、結局これも集合に構造が入っただけですからね。勉強会では足し算と掛け算で考えました。
kuwataさんとhirataraさんが書いているように"しりとり圏"が深い性質をもっていて、epicでmonicでもisomorphicじゃないことが分かり、おもしろかったです。
kuwataさんのしりとりのエントリー
Diary?::2009-05-09
たけをさんのつっこみ
しりとりの圏における全単射と同型(=同等) - bonotakeの日記
hirataraさんの証明
しりとりの圏は「全単射でも同型とは限らない」の例になりそう - 北海道苫小牧市出身の初老PGが書くブログ
層・圏・トポス P53の定理3 - 北海道苫小牧市出身の初老PGが書くブログ
この勉強会を通じて、理解を深めていけたらと思いました。
ちなみに
isomorphic ⇒epicかつmonic
epicかつmonic ≠⇒isomorphic
です。
isomorphic ⇒epicかつmonic
の証明
f :A→Bがisoならば、
1/f:B→Aが存在して
1/f・f=idA
f・1/f=idB
となる。monoであることの証明
h,k C→Aとして、f・h=f・kとする。h=idA・h=1/f・f・h=1/f・f・k=idA・k=k
よって、fはmonoepiであることの証明、monoと同様に考える。
対象の同等性について、かなり議論が出た。
* 「置き換えても違いが出てこない」じゃないかというところで落ち着いた。
* 竹内本での定義でそれが保証されているということは、竹内本のどこにも書かれていない。
hirataraさんのコメント
> 対象の同等性について、かなり議論が出た。
こちらについては、後から積やP.B.が複数存在しても全部同等だってことが書いてあった(&確かめた)ことで、大分はっきりした気がします。
檜山さんの「しりとり圏の直積はできないよ」
お節介ですまんけど、できないものはできん - 檜山正幸のキマイラ飼育記
kuwataさん
Diary?::2009-05-11
ラムダ計算セミナーとモニャドセミナーもそうだけど、やっぱ関連記事のリンク集ぐらいは独立したページとして作った方がいいかな。需要があるならやってもいいけど、どんなもんでしょ。
確かにあったほうが良いかも。あと、Google groupはどうだろうというhirataraさんの意見もあった。
次回 23日or24日?に考えよう。
oさんからのメール
Jaap van Oostenというオランダ人の圏論の基礎88ページものを見つけました。
どうでしょうね。まだちゃんと読んでませんが。初心者にも分かりやすそうな気がします。
http://www.math.uu.nl/people/jvoosten/syllabi/catsmoeder.pdf