11月の予定

11/12 土曜 関東ソフトマター研究会@東大
ポスター 散逸系の運動方程式の変分原理による導出

11/21 月曜  多自由度コロキウム@名古屋大
講演 散逸関数と内部エネルギーからの変分原理による流体の運動方程式の導出
要旨

流体の内部エネルギーと散逸関数が与えられたときに、変分原理を使って流体の運動方程式を導出する。最初に散逸のない系である完全流体の変分原理について説明をし、次に散逸系であるニュートン流体、粘弾性流体、高分子溶液の変分原理について説明をする。完全流体では質量保存則と断熱条件が成立し、オイラー方程式はこれらの拘束条件の下で、ある汎関数を最小にする条件から導出することができることが知られている。一方、散逸系であるニュートン流体では断熱条件は成立しておらず、流体粒子の流跡線沿ったエントロピーの変化は散逸関数と熱流によって決まる。これを使って、エントロピーに関する非ホロノミックな拘束条件を得ることができる。本発表では、ナビエストークス方程式がこの拘束条件の下で完全流体と同じ汎関数が最小になる条件から導くこができることを示す。また、この方法は粘弾性流体、高分子溶液についても適用可能であり、これについても説明する。

参考文献: [1] Hiroki Fukagawa, Youhei Fujitani, Clebsch Potentials in the Variational Principle for a Perfect Fluid, Prog. Theor. Phys. 124, 517-531 (2010). http://jp.arxiv.org/abs/1007.3093

[2] Hiroki Fukagawa, Youhei Fujitani, A Variational Principle for the Newtonian Fluid, http://jp.arxiv.org/abs/1104.0866