実験,花筏

昨日は初めて6人の学部生の実験を見た.スムーズに実験が進み,一番早く終わってしまった.
他の実験より早く終わってしまうと,仕事をサボっているみたいになるなぁと思っていたら,一グループが実験を丸ごと失敗していてやり直しに‥

頼むよー.

実験演習をしてみると,やってみて分かることや改良する点が見えてくる.

実験室の技術員の人にお願いして電圧計を増やしてもらうことにした.

学部3年生は物性の勉強をまだ本格的にしていないので,説明を簡単なものにしたが,もっとしっかりした説明をするべきだと思った.一週間でレポートを書いて,他にも授業を出なくてはならない学部生にとって,自力で理解を深める時間があまりとれないのではないかと思う.

半導体の特性を理解するにはバンド理論を知らないと無理だけど,ホール効果の定性的な理解は古典電磁気学でなんとかなる.

それで,バンド理論のさわりとホール効果の古典電磁気学的な説明をした.
しかし,ホール効果の古典電磁気学的な説明(特にドリフト運動について)に違和感を感じたので,来週の実験からはホール効果の説明を量子論的に説明しようと思い直した.

フーリエ変換量子論の初歩さえ知っていれば,理解できると思う.


今回の実験のために物性理論を勉強しなおしたのだが,ノーベル賞を何人も輩出した分野だけにあって,理論のアイデアがすばらしい.

次の自分の研究のために相互作用のある系の散逸現象について考察をしていたのだけど,物性理論について調べる中で自分の研究のヒントになりそうなことをいくつか見つけることができた.


そういえば,昨日就職したはずの友達に一年ぶりに大学で会った.一瞬目を疑った.聞くと会社を辞めて,博士に再入学したとのこと.あと昨日教えた学生の一人は医学部を出て,学士入学で3年生から編入したらしい.どんなレポートを書くのか楽しみだ.

最近,桜が散ってしまい残念だ.湖面に浮かぶ桜(花筏)を見てみたいと思ったのだが,それは叶わなくなってしまった.
http://mtmt-blog.com/2008/04/post-793.html

去年はひたすら研究の時間をとることを意識していたのだが,今年は意識を変えて英語でのdiscussionの勉強とサッカーをやってみようと思うのだが,どうしよう.