中華pad

論文を読むのにタブレットPCがあれば便利だと思って、android搭載のタブレットPCを探していた。

タブレットPCでもっとも売れているのはi-padだ。これはよくできているが、Apple storeの縛りがきつくて、いろいろいじって遊びたいと思っている僕には向いていない。

Desktop PCとしてubuntuを使っているので、Remote DesktopでタブレットからDesktopを操作してみたい。

そうするとi-padではやりにくい。どうせならubuntu搭載のタブレットのほうが好都合である。

タブレットはCPUの処理能力が落ちるので、OSも軽いものではなくてはならない。市販で売っていてLinux系となるとandroidになる。

てなことで、android搭載で10インチのタブレットをネットで探していた。サムソンからgalaxy tabで10インチが近々発売になることを知る。でも、今ほしい。

で、調べると、いわゆる中華padが10インチのandroid搭載タブレットであることを知る。値段も安いし、チープ感が漂うもの使えそうな雰囲気はある。

中華padはandroidを少し手を加えただけでつくりこんでないし成形もたいしたことない。今のPCは集積化が進んでいて、いくつかチップを組み合わせるだけで出来上がる。製品にしあげるのに、アセンブルメーカにはたいした技術が要求されない。

こういうのが、数々の中華padが生まれる原因なんだろうなと思った。

技術のコアがOSとチップにあって、アセンブルメーカはただ組み立てるだけ。そこに技術的な主導権はない。安い人件費の国が有利になるのもわかる。

それとタブレットPCをそこそこの完成度で開発するのであれば、新興企業でも可能である。製品としての完成度は、ユーザーインターフェースのできに依存する。

しかし、OSがandroidである関係でアセンブルメーカがそこに本質的な改良をするのは無理である。また、ソフトウェアは、updateをできるようにしとけば問題ない。

それにPCのような製品を完璧につくるなど事実上不可能だ。こういう世界なので、"高品質"であることは意味を持たない。安さこそ全てだ。

日本企業は安さに対抗するために、"技術力"と"高品質"で勝負したいところだが、アセンブルメーカに技術的な主導権がないので、"技術力"と"高品質"で勝負のしようがない。

それで余計な機能とそれが必要であると説得する為のコンセプトをごたごたと製品につけるぐらいしかない。摩訶不思議なガラパゴススマートフォンができあがる。

コンセプトを作るのに一生懸命だから、製品開発も遅くなるし、管理職の判子をもらう為に(おつむの悪い)管理職が理解できるような企画をしなくてはならない。内部の説得のための企画が通ったら、それを下請けに丸投げする。下請けは物を言う権利などないので、不思議な企画通りに物をつくる。

そんなのが世の中で受け入れられるわけもない。

中国企業の強さは、人件費の安さと新興企業ゆえの小回りのよさなんだと思う。アセンブルに技術はないとは言っても、手を動かしている人の中で技術は育つわけで、エクセルとパワーポイントで企画書を書いている人には宿らない。

日本の大企業の多くは官僚的になっているのが問題な気がするが、どうしたらいいんでしょうね。技術的な優位のないなかで付加価値を求め、高品質であることを自らに課す日本企業は分が悪いような気がする。

と中華padをネットで調べながら思いました。