告知:自己重力系

自己重力系のセミナーをやります。自己重力系について入門的な話をしてくれるそうです。

連絡は、hiro.k.f{あっとv(^^)}ヂーメール.comまで。

「自己重力系の統計力学-ダークマターの乱流 〜自己重力系が示すスケーリング〜」

6月24日(水) 5限 16:30-18:00 慶應大学矢上キャンパス11棟23番教室

中道 晶香
群馬県生涯学習センター 少年科学係
群馬県立ぐんま天文台 観測普及研究係を併任)

概要:

宇宙初期に無衝突ダークマター流体の乱流状態が実現すれば、現在の宇宙で観
測される様々な自己重力系のスケーリングを説明できることを示します。

自己重力系のジーンズ方程式とポアソン方程式フーリエ変換し、エネルギー
の流れが一定であることを仮定してスケーリング解を求めると、 Kolmogorovの
スケーリング則が導かれ、速度分散が空間スケールの1/3乗に比例して増大します。

この結果を様々な天体の観測結果に適用すると、
(1)自己重力系の速度分散と空間スケールの関係
(2)質量/光度比と空間スケールの関係
(3)質量と角運動量の関係、
(4)密度ゆらぎのパワースペクトル
(5)磁場と空間スケールの関係
ダークマターの乱流で説明できることがわかりました。

これら5種類の観測の全てが、単位質量あたりのエネルギー一定の流れが
0.3cm^2 / sec^3であることを示しています。

また、宇宙の構造形成における階層的合体成長についても議論します。