フーリエ変換

今日はサッカーと英会話をした。あと、髪を切った。あと、ゲーセンとカラオケ。餃子とラーメンもたべたかな。遊びすぎたあと、少しはべんきょうしなくちゃと思いながら、眠い頭で高速でタイプしている。ネタ元は「谷島賢治 物理数学入門」

フーリエ変換、最近これについて真面目に勉強してみた。物理は数学に関してはいいかげんなところがあり、適当に数学をして不都合が起きなければ、そのまま良しとすることが多々とある。

物理の観測対象となる関数空間はフーリエ変換でき、そしてそのフーリエ変換は収束すると言う暗黙の過程がある。量子力学でのヒルベルト空間は、関数の内積が以下のように与えられる関数空間である。
(f,g) = \int f(x)\overline{g(x)}\,dx \quad (f,g \in L^2)
しかし、これは物理を扱う空間としては条件が緩い。


例えば、座標q_i,運動量をp_jについて、正準交換関係が与えられる場合
[q_i, p_j] = q_i p_j - p_j q_i = i \hbar \delta_{ij}
\hbar = h / 2 \pi でhはプランク定数

これは少し関係あるかも
hiroki_fの日記

波動関数\phi(x)フーリエ変換可能かつフーリエ変換が収束する関数空間であるという制限がつく。

電気回路とかでも、電流I(t)は、フーリエ変換可能かつフーリエ変換が収束する物のみを扱っている。電流の方は人為的にフーリエ変換不可能な電流I(t)を発生させることも可能なので、電流I(t)がフーリエ変換できるというのは、人の都合であって、物理的な要請ではない。(とはいっても、現実の系では様々な制約により、フーリエ変換可能な電流しか存在しないかもしれない。)

今まで、フーリエ変換可能とかフーリエ変換が収束するとか無定義に使ってきたが、ここで定義してみたいと思う。

まず、フーリエ変換可能な関数について。

フーリエ変換可能な関数とは、
積分で定義されたフーリエ変換
{\cal F}(\omega)=\frac{1}{\sqrt{2 \pi}}\int^{\infty}_{-\infty}dx f(x)\exp(-i\omega x)
複素数値を持つ関数f(x)のことである。

例えば、exp(ωx)はフーリエ変換が不可能な関数の例だ。これは、微分方程式-Δu+u=0の解である。フーリエ変換の方法で解を求めれば、特性方程式 \xi^2+1 \not=0よりu \equiv 0である。つまり、フーリエ変換常微分方程式を解く過程の中では、フーリエ変換可能な解という条件が暗に含まれていることを意味する。


exp(-iωx)もフーリエ変換不可能な関数だが、これは後フーリエ変換を超関数まで拡張すれば、フーリエ変換を定義することができる。しかし、この場合もexp(ωx)はフーリエ変換可能ではない。


次に、フーリエ変換が収束することの意味について説明する。関数の収束を考える場合、どういう距離を関数に対して定義しているのかをはっきりさせる必要がある。有限次元の場合、距離をどう定義しても、連続の意味が変わらなかったので気にする必要がなかったが、関数空間などの無限次元空間を考える場合、関数空間の距離の定義をはっきりさせる必要がある。

急減少関数
u \in C^\inftyは、u(x)とその任意の微分が|x|のどんな逆ベキよりも早く減少するときにu(x)を急減少関数という。
S(R)=\{ u \in C^\infty : \forall k, \alpha, lim_{|x| \rightarrow \infty}(1+|x|^k)|\partial u(x)/\partial x^\alpha |=0 \}
このときに、

f_1, f_2 ... \in S, \ f\in Sとした時に、任意のk、αに対して、
lim_{n \rightarrow \infty} sup_{x \in R} (1+|x|^k)|\partial f_n(x)-f(x)/\partial x^\alpha |=0
が成立するときに、f_1, f_2 ... \in Sは、fにSの意味で収束すると言う。

フーリエ変換が可能かつ収束を保証するためにはこれくらい条件がいる。

で、物理の意味のある解はこれらの条件を満たしていると思ってやるのだから世話がない。

超関数については後で書くかも。