リー微分の意味

ベクトル場のリー微分は何を意味しているだろうか?

ベクトル場のリー微分が一変数変換群φ_tの微分で与えられたことを考えるとその意味が分かる。


薄い格子状の線が写像φ_tで変形することを考える。

変形後の線をグニャグニャした線で表す。

ベクトル場が格子状の線の微分で与えられたとすると、グニャグニャした線の接線が写像微分で与えられたベクトルになる。

つまりリー微分の見方で言うと、

グニャグニャした線の接線が元のまっすぐな線の接線と同一視される。また、格子の間隔がa倍になると、ベクトルの長さは1/aになる。

一形式はベクトルの双対で定義されてたことから、格子の間隔がa倍になると一形式の大きさもa倍になる。つまり一形式は格子の間隔そのものだ。

二形式は面積要素を意味するが、リー微分の見方で言うとグニャグニャした線で囲まれた領域が同じものとみなすことができると言っているのである。

これらのことから、リー微分はベクトルよりもその双対である微分形式と相性が良いことがわかる。