dxとは?

昨日、布団の上に牛乳1㍑こぼしてしまい、今日は晴れてたので、布団を洗うことにした。そういえば、上京してから布団なんぞあらったことがなかった。お風呂を塩素系洗剤とアルカリ性洗剤を使って掃除した。塩素系洗剤でカビを一掃したあと、湯垢をアルカリ洗剤で落とす。間違っても同時には使ってないですよ。危ないからね。

風呂が綺麗になったら、風呂釜の中でじゃばじゃばと布団を踏んで中性洗剤で洗った。布団から汚れが沢山出て来た。

その後すすぎと脱水を洗濯機でして外で干した。

トイレと台所も掃除して、廊下を拭き掃除し、ゴミを処分した。

ブログを書いてみると思考が定着されてなかなか具合が良い。分かってたと思っていたことでも、書いてみると、分らなかった部分に気付かされるし、ブログだと適宜な緊張感がある。


昨日のエントリーの続き

空間Mは二次元の多様体だとする。点p \in Mで局所座標系(x^1,x^2)が書ける。M上を運動している物体の速度vの住んでる空間はMではなく、接ベクトル空間TpMであることを示した。
TpMの基底は、
\frac{\partial}{\partial x^1},\frac{\partial}{\partial x^2}
になる。

接ベクトル空間TpMの双対空間として、余接ベクトル空間Tp*Mを導入した。この基底は、
dx^1,dx^2
と書ける。

昨日はちょっとめんどくさくて説明を省いたが、このdx^1,dx^2という記号は、なかなか上手くできている。

座標(x^1,x^2)とは何かということを考えてみると、これはM上の各点を実数の順序付けられたセットに置きなおしていることに他ならない。

地図に指を指して場所を示す代わりに、実数の順序付けられたセットを見るのだ。

そして、各x^1,x^2は、Mから実数Rへの写像になっている。
つまり、
 x^i : M  \ni p \rightarrow x^i \in R
が成り立つ。

dx^iは、Mから実数Rへの写像微分になっている。

写像微分とは、多様体Mから多様体Nへの写像ff:M \ni p \rightarrow q \in Nを考える。M上をウネウネ速さv(t)で動く物体の軌跡をfでM写像する。そうすると
N上に速さv'(t)でウネウネ動く物体の軌跡が得られる。つまり、 T_pM \ni v(t) \rightarrow  v'(t) \in T_qNとなる速度v(t)からv'(t)への写像dfを得ることができる。写像微分とは、
(df)_p : T_pM \rightarrow T_qN
となる写像のことを言う。

あらためて、dx^iをみてみると、これは、写像
x^i : M \ni p \rightarrow x^i \in R
微分
(dx^i)_{p} : T_pM \rightarrow T_{x^i}R
になっている。都合の良いことに実直線x^i \in Rの接空間T_{x^i}Rは、
実直線T_{x^i}R=Rなので、
(dx^i)_{p} : T_pM \rightarrow R
となる。これは、dx^iがベクトルから実数を与える写像であることを意味するので、昨日述べたような双対空間になっていることが分る。

ところで、速度とはなんだろう?
素朴な速度は、座標系を(x^1,x^2)とした時に、
(v^1,v^2)=(\frac{d x^1(t)}{dt},\frac{d x^2(t)}{dt})
とするものだが、これは、座標系を(y^1,y^2)変えると速度は、
(v^1,v^2)=(\frac{d y^1(t)}{dt},\frac{d y^2(t)}{dt})
と全く違う値をとってしまって都合が悪い。

それで、座標系によらない速度として、接空間TpMで定義する。これは、
v=\frac{d x^i(t)}{dt}\frac{\partial}{\partial x^i}
となる。連鎖律により、座標系を(y^1,y^2)に変えても、
v=\frac{d y^j(t)}{dt}\frac{\partial}{\partial y^j}=\frac{d x^i(t)}{dt}\frac{\partial y^j}{\partial x^i}\frac{\partial}{\partial y^j}
と座標に依ることなく速度を定義することができる。

これはなかなかうまい感じで決まっていて、例えば、升目を細かくしてやる。kmからmに長さの単位を変えてやることを考えると、これは一種の座標系の変換になる。つまり
y=1000x
の関係にある。速度が5km/h=5000m/hになる。
v=\frac{d y^j(t)}{dt}\frac{\partial}{\partial y^j}=\frac{d x^i(t)}{dt}\frac{\partial y^j}{\partial x^i}\frac{\partial}{\partial y^j}
を見ると、
\frac{d y^j(t)}{dt}=\frac{d x^i(t)}{dt}\frac{\partial y^j}{\partial x^i}
5=\frac{d x^i(t)}{dt}

5000=\frac{d y^j(t)}{dt}
になっている。

これは感覚とあっていて都合が良い。座標変換と逆の変換をするので反変ベクトルと呼ばれる。
しかし、速度は余接ベクトル空間Tp*Mで定義しても良く、それについてはまた明日。