ゲージ理論

カテゴリーに「ゲージ理論」を追加した。
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カテゴリーの名前を「接続の微分幾何」と「ゲージ理論」のどちらにしようかと悩んだけど、なんとなくメジャーな名前ということで「ゲージ理論」にした。

ゲージ理論のアイデアは古く、1918年のH.ワイルの電磁場の理論まで遡る。これは残念ながら失敗に終わった。

そして、1954年に楊振寧(やん・ちぇんにん)とロバート・ミルズらの理論によって復活した。同時期に内山龍雄によって独立に発見された。

内山の一般相対性理論の前書きには、ヤンとミルより発表が遅れた悔しさがつらつらと述べられている。

同時期に数学では接続の幾何学(ファイバーバンドルの理論)の理論が整備されて、野水と小林の本*1一応の完成をみる。

1970年代のことだ。

でも、1930年代のワイルやウィグナーの古い本を読むとゲージ理論のほとんどのアイデアの源泉がそこにあり、まじでビビる。
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内山の前書きを読むと、内山がゲージ理論をつくっている時にはワイルやウィグナー、アインシュタインによって進められた物理の幾何学化が複雑すぎて、難しいわりにはおもしろい結果がないということで流行らなくなっていたことが伺える。

ゲージ理論を解説している比較的新しい本はいろいろあるけど、幾何的な視点について言えば、古い本に学ぶところも多い。